タうんミーティングの続き
タうんミーティングの模様をお伝えした前号が大反響を呼びました。今回はタうんミーティングの続きをお送りします。肥大化するうんの自尊心に対して、どのように向き合い対処していくべきなのかが話し合われています。
白熱した議論を追う！〈後半〉
３．あいさつのできるうんたれ！
直前のパートでは、うんたちが「うんのくせに」という意識を忘れ、その分際を逸脱していることが問題視された。そこで、このパートではその具体策として、「あいさつ」が取り上げられることとなった。
私はふんすけ音頭の指導をしているうんです。よろしくお願いします。世の中のたいていのことは、ふんすけ音頭を踊れば気にならなくなると思います。あ、あとあいさつ。だから、あいさつは大切だと思います。
ふんすけ音頭の振り付け指導を行っているうん
タうんミーティングに集まったうんたちは比較的知性のあるうんが多かったので、根拠の曖昧なこの発言にはあまり納得がいかず首をかしげるうんが続出した。その反応を見たふんすけ音頭の指導をしているうんは、こう続けた。
じゃあ試しに会場全体でやってみましょう。あいさつをしてからふんすけ音頭を踊ればいいんです。では、みなさん起立！いきますよ！
こんにちはっ！（ペコリ）あ、それ、ふんっ、ふんっ、ふんすけふんっ！・・・・・・（デデンデンデン）ふんすけ音頭だよ～！もいっちょ！ふんっ！ふんっ！ふんすけふんっ！ふんすけま～つ～り～！
ね？気分が良くなったでしょう？
ふんすけ音頭の振り付け指導を行っているうん
さっきまでうんのくせに難しい顔で首をかしげていた一同はみな笑顔で息を弾ませていた。
４．ごめんを言えるうんたれ！
これはあたしの意見です。一般参加の主婦うんのうんです。あたしは日に日に尊大になっていく自分に嫌気がさしていました。そんな時にこのタうんミーティングのことを知り、ぜひ参加したいと思い予選に応募しました。「なぜ一般の主婦うんがのこのここんな所に出てきたんだ？」とお思いの方が多いと思いますが、あたしは主催者側が定めた通りに予選大会に応募をし、そしてそこを勝ち抜いてきたからここにいるんです！並み居る論客どもをこの口先三寸でもって蹴散らしてこの座を勝ち取ったんだ！だからここに座っているのは当然の権利なんだ！
はっ！こういう所なんです！あたしが直していきたいのはこういうすぐに自分を誇示して尊大に振舞ってしまう所なんです！しかも、今お見せしてしまったように、仮想の敵を作りあげて、その仮想の敵があたかも自分をなじってきていると想像して、それに対して肥大化した自尊心を吐露してしまうのです。実際には誰も何も思っていないかもしれない、だのにあたしったら、つい興奮してそういうことを言ってしまうんですよ、お恥ずかしい。
主婦うんのうん
突然起きた目の前の出来事にあっけにとられるうんたちをよそに、主婦うんは続けた。
それでですね、あたしには唯一の友達と言えるうんがいるのですが、かつてあたしはそのうんを裏切ってしまったことがあります。そのうんの秘密をとある通信に暴露してしまったのです。賞品としてもらえるうんサイクルの無料券に目がくらんだのもありますが、自分だけが知っている秘密を暴露したことで、そのことが通信に掲載されて全国の読者に届くということの誘惑に勝てなかったのです。
要するにあたしは「自分だけが秘密を知っているということをみなに知ってほしい」という、ある種の自己顕示欲に負けたのです。この出来事も、あたしの中で日々肥大化する自尊心というものを物語っていると思います。
主婦うんのうん
そして、あたしはこのことをずっとその友達のうんに謝りたいと思っています。だのに、どうしてもそれができない。自分の中の尊大なもう一人の自分が「ごめん」の一言を言わせるのを拒むのです。その友達のうんはあたしとは違い、邪教うんなのに堂々としていて、達観していて、余裕があります。いつまでも井戸端でくだらない通信の話をしていたい。だから、この場を借りて「ごめん」と言わせてください。
この主婦うんのうんの懺悔の言葉に胸を打たれたうんたちはみなポッケからハンケチを取り出して涙をぬぐったのであった。
５．正しいウンガーマネジメント
そして、いよいよ最後の議題である「ウンガーマネジメント」について話し合われた。
ここからは肥大化する自尊心によって自己の制御が利かなくなってしまった時の対処法について議論していきましょう。さて、まず自制の効かないうんを作るところから始めましょう。
それでは、うん平さんこちらへどうぞ！みなさんおなじみ、角刈り九人衆のうん平さんでーす！
ウンガーマネジメントセンター所長のうん
ウンガーマネジメントセンター所長のうんが、うん平を紹介すると、会場からははまばらな拍手が上がった。「ど、どうも、あの、うん平でやんす。」と、 うん平はいつもどおりヘコヘコしていた。
では、うん平さん、どうぞこちらをお召し上がりください。今回は特別にうん平さんの好きな日本酒、黒龍の純米「九頭竜」をご用意しました。おいしいウニもどうぞ。
ウンガーマネジメントセンター所長のうん
所長のうんが酒を進めると、「え！？いいんでやんすか？それでは遠慮なく。くいっとな。」と、飲みだすうん平。
うん平の酔いが回るまで、所長によるコインマジックが披露され、うんたちが目を丸くさせていた頃だった。
「おい！いつまでそんなつまんねー手品やってんだよ！」
うん平
そこにはいつも『のん兵衛うん兵衛飲みいくべえ』で見る、目が座り顔を赤く染めたうん平がいた。
お、ようやく出来上がりましたね。このように尊大なうんが出てきてしまった時の対処法です。では、行きますよ。うーん、カームダうん。カームダうん。
ウンガーマネジメントセンター所長のうん
所長はうん平の背中を撫ぜながら「カームだうん」をした。すると、何やら叫んでいたうん平の顔つきが和らぎ、唇の端に笑みが浮かび始めた。
程度が軽い場合はこれで十分です。ですが、おそらく今回の場合、「カームダうん」を解いた瞬間にまた暴言が始まるでしょう。再び暴言が始まったら、続けて最終手段を披露しますので、よーくご覧じろ。
ウンガーマネジメントセンター所長のうん
そう言って、背中から手を放し、「カームダうん」を解くと、やはりうん平は再び乱痴気を始めた。すると、次の瞬間だった。
てぃっ！！
ウンガーマネジメントセンター所長のうん
短い気声と共に所長の手刀がうん平の首筋に決まり、うん平はどすんと地面にひれ伏せた。
以上、正しいウンガーマネジメントのご説明でした。本日はタうんミーティングにお越しいただきありがとうございました！
ウンガーマネジメントセンター所長のうん
会場は拍手喝采に包まれ、しばらく鳴りやまなかったほどだ。やがて、うんたちはみな満足気な顔をして手に手を取り合って会場を後にしていった。