ぬうん通信

ぬうん通信 vol.78 (2020.11.4.Wed)

うんまちゃん消息を絶つ

うんまちゃんが銚子を離れてからの足取りはつかめていないが、いくつかの目撃情報が入ってきた。

うんまちゃんの目撃情報

海を見つめるうんまちゃんを見た

数々の貴重な出会いを経験した銚子、うんまちゃんは、そんな銚子の海にひとり別れを告げていたのだろうか?

角刈りのトラック運転手と一緒にいた

銭湯で会えば必ず「お風呂いただきやすっ!」の挨拶をする老漁師といい、初めて「おっ師さん」と呼んだ幸吉氏といい、うんまちゃんは職人気質のイナセな人物に傾倒する傾向がある。したがって、「角刈りのトラック運転手」に心惹かれる可能性は十分にありうる。

これらの情報が本当に正しいものかはわからないが、ぬうん通信では、これからもうんまちゃんの目撃情報を募集している。一刻も早くうんまちゃんの無事を確認したい。

うんまちゃん無き銚子の町

逗留先のおかみさん

「空の青も海の白も魚の銀も、何もかもが白黒に見えます。銚子はすべての色彩を失ったようです。」そう語るのは、うんまちゃんのために毎日ご飯を作っていたおかみさんである。おかみさんはいつも、うんまちゃんがお手伝いをして獲ってきた魚をさばいて、うんまちゃんにも食べやすいように小さく刻んで与えていたそうだ。

「ガツガツ食べたあと、必ず最後に『うんま~い』って言いながらニッコリするのよ。『おかみさん、あーりがとごじゃいますっ!ごちそうさまでございやしたっ!』って礼儀正しくてねぇ。ほんと、寂しくなったわよ。」

おかみさんは、涙ぐみながらうんまちゃんとの思い出を語っていた。

銭湯の番台さん

うんまちゃんは朝の漁が終わると、ほぼ毎日のように昼過ぎに銭湯に来ていたようだ。

「うんまちゃんは脱ぎっぷりがよくて、あっという間に服を脱いですっぽんぽんになってたよ。それからタオルを肩にかけて堂々と湯船に向かう姿が本当に様になってた。あれがもう見られないと思うと寂しいねぇ。」

そう語るのは、うんまちゃんが通っていた銭湯の番台さんだ。うんまちゃんが湯船に入った後は大量の毛が浮くのが悩みだったが、その悩みが消えることすら寂しいという。

このように、うんまちゃんがいなくなった後の銚子は寂しさに包まれている。うんまちゃんの消息がわかれば、少しは寂しさもまぎれるのだろう。

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